「涙やけにいいと聞いて、このこのごはんを試したのに変わらない」「買おうか迷っているけれど、本当に変わるの?」——そんなふうに、半信半疑で検索していませんか。
フードで変わる子もいれば、変わらない子もいます。涙やけの原因は、一つではないからです。
サロンでは涙やけのある子を見てきましたし、飼い主さんからお話をうかがうこともよくあります。その経験から言うと、涙やけは「フードを替えれば必ず解決」とは限りません。
この記事では、涙やけの正体と考えられる原因、そのうえで「このこのごはんはどうなのか」を、原材料を見た正直な目線でお伝えします。あくまで一人のトリマーとしての個人的な意見として読んでいただけたらうれしいです。
涙やけの赤茶色の正体は?
目のまわりの毛が赤茶色になるのは、涙にふくまれるポルフィリンという色素が原因といわれています。ポルフィリンは鉄をふくむ成分で、涙と一緒に毛に付くと、日光や空気にふれて酸化し、サビのような赤茶色に変わっていきます。
つまり涙やけは「涙が出すぎていること」と「色素が酸化すること」が重なって起きています。だから、表面を拭くだけでは追いつかないことが多いのです。
涙やけの考えられる原因4つ
サロンで涙やけが目立つと感じるのは、トイプードル・シーズー・マルプーなどの小型犬です。一般的にはマルチーズやチワワなども、涙やけに悩む飼い主さんが多いといわれています。もともと涙の通り道が細い犬種や、鼻の短い犬種は涙が出やすいためです。
また、白い毛の子は色が目立ちやすいので、より気になりやすいと思います。
お手入れをしながら、また飼い主さんのお話をうかがいながら感じている、考えられる原因をお伝えします。
①赤身肉メインのフードで鉄分が多すぎる可能性
涙やけの色素ポルフィリンは、鉄をふくんでいます。赤身のお肉がメインのフードだと、体に必要以上の鉄分をとっている可能性があります。涙やけが気になる子には、私は鶏肉メインのフードをおすすめしています。
②食事の油(脂)が足りていない・質が良くない
セミナーでドッグフードのメーカーの方や、手作りごはんをすすめている方から聞いた話ですが、涙が多くて目元がびしょびしょになるようなら、油を足してみましょうとのことでした。目のうるおいに必要な脂が足りないと、涙が出やすくなるという考え方です。
プードルはもともと、水に落ちた鳥を回収する水猟犬でした。冷たい水から体を守るため、被毛や皮膚には適度な油分があるといわれています。もともと油を必要とする犬種などは脂が足りなくなりやすいのかもしれません。
また、油は「量」だけでなく「質」も大切です。酸化した油や質の良くない油が使われたフードも、涙やけの一因になりえます。
③添加物
香料や着色料など、体に不要な添加物が多いフードも、涙やけにつながる一因と考えています。
④逆さまつげ・涙管のつまりなど「外的な原因」
まつげが目に当たっている、涙の通り道(涙管)がつまっている——こうした外的な原因は、フードでは解決できません。フードを替えても改善しないときは、動物病院で目の検査を受けてください。
拭くケアだけでは根本解決しない
涙やけのケアグッズやクリーナーはたくさん売られていますが、正直に言うと、拭くだけでは根本的な解決になりません。すでに出た色素を拭いているだけで、涙が出すぎる原因はそのままだからです。
だから私は、涙やけが気になる飼い主さんにはフードの見直しをおすすめしています。体の中の原因に届くのは、毎日の食事だからです。
拭くことをがんばるより、まず食べているものを見直すほうが近道だと思っています。
このこのごはんで涙やけはどうなる?原材料から考えたこと
このこのごはんに替えれば涙やけがなくなる、と言い切れるものではありません。ここまでお伝えしたように原因は一つではありませんし、その子の体に合うかどうかもあるからです。
そのうえで、私はこのこのごはんの原材料を見て「涙やけが気になる子に試す価値のあるフード」だと感じました。理由は2つあります。
- 鶏肉がメインであること。赤身肉にくらべて鉄分が控えめで、涙やけを考えたときにおすすめできるお肉です。
- 添加物が本当に必要な分だけで、不要なものが入っていないこと。ここまで絞れているフードは多くありません。
原材料を見て「これなら自分の愛犬にあげてもいい」と思えたフードです。
※私は実際に愛犬へ与えたわけではありません。トリマーとして原材料を見た評価と、サロンでの経験をもとにした判断です。
試すなら、1〜2か月は様子を見て
「変わらない」と感じている方に、ひとつお伝えしたいことがあります。フードを替えても、変化はすぐには出ません。すでに色がついてしまった毛は、生え変わるまで残るからです。
1〜2週間で「効果がなかった」と判断してしまうのは、少し早いかもしれません。
目安として、1〜2か月は続けて様子を見てください。それでも変わらないなら、原因はフード以外にある可能性が高いので、動物病院で目を診てもらいましょう。
なお、フードを切り替えるときは、今のフードに少しずつ混ぜてゆっくり移行してください。急に替えるとお腹をこわすことがあります。切り替え方の手順は、ヤムヤムヤムで下痢をする原因の記事のなかでもくわしく紹介しています。
まとめ
涙やけの原因は一つではありません。フードの原材料・油の量と質を見直すこと。そして逆さまつげや涙管のつまりなど、外的な原因は病院で調べてもらうこと。この2つを合わせて考えてあげてくださいね。
そのうえで、フード側からできる対策として、このこのごはんは原材料的に納得して試せる一つだと思います。