犬や猫などのペットが呼吸器に関わる病気や心臓病などで、自宅にペット用の酸素室を設置しようか検討中ではないでしょうか。
- 酸素室を家で使うのは簡単?
- 素人が使っても危なくない?
- 酸素室を使うときに注意することはある?
ペット用酸素室は、病気によって必要となるケースがほとんどです。
そのため、自宅に酸素室を置くにあたってたくさん疑問が出てくると思います。
結論から言いますと、ペット用の酸素室は使用方法や設置に関しての注意点があります。
注意点を知らずに使うと、酸素室の効果を得られない可能性やペットの命を危険にさらしてしまうものになることも!
しっかりとペットの飼い主が、酸素室の正しい使用方法や設置に関する注意点を知る必要があります。
この記事でわかること
- ペット用酸素室の使用方法や設置に関しての注意点
- 正しいペット用酸素室の使い方
酸素は生きるために大切な源!酸素室は正しい使用方法を知ることで、安全にペットに酸素を届けられますよ。
酸素室がストレスの原因にならないように慣らす
ペットにとって酸素室に入るとことがストレスになることがあるので、酸素室に慣らす必要があります。
ペットからすると酸素室は見慣れない機械に繋がれたケージになるので、急に酸素室に入れられるとペットは不安になりストレスを感じる場合があります。
最悪の場合、ストレスを感じ興奮したりするため呼吸困難を招いてしまうリスクが高まるのです。
酸素室を購入したら、使用前に慣らす時間を確保しましょう。
酸素室に慣らす3ステップ
- 酸素室の扉を開けっぱなしにし自由に出入りできるようにしておく
- 普段使っている毛布やおもちゃなどを酸素室の中に入れてみる
- 酸素室に近づいたり、入ったりしたらご褒美のおやつをあげる
酸素室=楽しい経験(おやつやおもちゃ)がある!とイメージを結びつけると慣れるのが早いですよ。
酸素濃度が適切か確認できるようにしておく
酸素室内の酸素濃度を確認できるようにしておく必要があります。
なぜなら、必要量の酸素が確保できていない、足りない状態で使用しても酸素室の効果がないからです。
また、反対に酸素濃度が高すぎると酸素中毒になる危険性もあるからです。
酸素室の酸素濃度を測定するためのモニターなどを設置して、適切な酸素濃度かを目視できるようにしておきましょう。
こちらの酸素濃度計は、設定した値を超えると音、光、振動のアラームで知らせてくれるので安心です。
酸素濃度は25~40%が最適です。
酸素が適正でない場合は、酸素室の以下の部分で調整しましょう。
酸素濃度を適正にするためにすること
- 酸素流量を調整
- ケージ開口部で調整
- 酸素濃縮器の流量を確認
酸素室の温度・湿度は確認できるようにする
酸素室内の温度・湿度は目視で確認できるようにしておきましょう。
なぜならば、温度や湿度が高すぎたり低すぎたりした場合、ペットはストレスを感じるからです。
ペットがストレスを感じている状態で酸素室を使用すると、十分な効果が期待できなくなります。
酸素室に温度計・湿度計を設置して呼吸をしやすい環境を作ってあげましょう。
時間もわかるので便利ですよ!
ちなみに犬・猫のペットの場合、最適な温度・湿度はこちら。
最適温度・湿度
- 温度:17~38℃
- 湿度:40~70%
以下の物を利用すれば、簡単に酸素室内の温度・湿度の調整ができます。
温度・湿度を調整するために使えるもの
- 保冷剤
- 凍らせたペットボトル
- 濡らしたタオル
- ペット用のヒーター
- 湯たんぽ
ただし、使い捨てカイロやストーブの使用は発火の危険があるため使用禁止です!
酸素室の換気口は必ず確保する
酸素室は酸素を体内に届けやすくするために密閉されていますが、換気口は必ず確保しましょう。
なぜなら、換気口の確保を怠ると酸素室内に二酸化炭素が溜まり、酸素濃度が不安定になるからです。
二酸化炭素が溜まりすぎると、酸素不足を引き起こしペットの健康に悪影響を及ぼします。
酸素室の換気口がない場合は以下のようにしましょう。
換気口がない場合にすること
- 定期的に酸素室の扉を開け、空気の入れ替えをする
- 酸素室を密閉にせず、空気の通り道を作っておく
- 酸素凝縮器からの酸素流量を多くしておく
酸素室から急に出さない
酸素濃度の急激な低下は、ペットの身体に大きな負担がかかるため、酸素室から急に出さないように注意が必要です。
酸素室から出す場合は以下のように工夫しましょう。
酸素室を出るときの工夫
- 酸素室のスイッチを切り15分以上待つ
- 少しずつ酸素室を開ける
- 酸素マスクを口、鼻あたりに置く
ゆっくり酸素濃度を下げる時間は、酸素室を使用したときには必ず必要です。
最低でも15分ほどかけてゆっくり酸素濃度を下げましょう。
酸素室は火に近づけない
酸素は可燃性が高いため、酸素室に火の元になるものを近づけてはいけません。
酸素室の酸素は高濃度なので、発火した場合激しく燃えます。
最悪、爆発することもあるので本当に注意しましょう!
火災させないためにも以下のことに気をつけましょう。
火災にならないようにできる対策
- 暖房器具を近づけない
- 消臭スプレーを使わない
- キッチンの近くには設置しない
- 直射日光が当たる場所は避ける
- コンセントはタコ足配線にしない
- 電源コードを引っ張って抜かない
- ほこりが溜まらないようにこまめに掃除する
- 酸素凝縮器に水がかからないようにする
においが強いものを酸素室の近くに置かない
酸素室に使われる酸素凝縮器は部屋の空気も利用するため、においを一緒に吸い込みます。
そのため、においが強いものを酸素凝縮器の近くに置くとペットに悪影響です。
ペットは嗅覚が敏感です。
においが原因でストレスを感じます。
酸素室を使う条件として、効果を高めるためにペットのストレスはなるべく取り除くこと。
芳香剤や柔軟剤、タバコなど強いにおいは酸素室の近くに置かないようにしましょう。
必要であれば、空気清浄機を使用して空気をきれいにしてあげると良いですよ。
酸素室を使用しても苦しそうならすぐに動物病院に行く
酸素室があるから大丈夫!ではなく、酸素室を使用してもペットが苦しそうならすぐに動物病院に行き診察を受けましょう。
酸素室を使うときはペットの呼吸が苦しそうなときが多いですが、使用をしているにもかかわらず苦しさが緩和しないなら、病状の悪化が疑われます。
すぐに動物病院へ行き、診察を受けてください。
酸素室は、飼い主がペットにしてあげられる在宅ケア用品ですが、ペットの状態に合わせての使用が必須なアイテムです。
いつもと様子が違うと感じたら、すぐに動物病院へ向かいましょう。
まとめ
ペット用の酸素室を使用する前に知っておいてほしい注意点を紹介しました。
酸素室はペットの健康のためにできる便利な在宅ケア用品ですが、使い方を間違えるとペットの命が危険に!
注意点は忘れないように安全に使用してくださいね。